第31回 高校探訪その2 大阪桐蔭高校ラグビー部 by岬のおっさん

岬ラグビーと大阪桐蔭高校の関係は、14期の大西君から始まります。
それまで岬ラグビーの卒団生にはレベルの高いラグビーをやりたくても、そのために遠方の強豪高校に進学する例はまずありませんでした。彼はそれを打ち破って大阪桐蔭へ進学し、2年の時に岬OBとして初の花園出場を果たしたのです。
彼の学年が中3の時に大阪で初めてスクール選抜チームが招集され、選抜チームに選ばれて戦ったこと、そのチームメイト達(例えば大阪ラグビースクールの正面君)が強豪校へ進学することに彼が大きな刺激を受けたこと、がこの伏線になっています。
その後3年時にはキャプテンを務め、17期宇戸、19期山本・四至本、23期岡田・人見とつながっていきます。
大阪桐蔭には寮もあるのですが、大西君が3年間自宅から通ったため、後続の選手達もみな自宅からという流れができてしまい、大阪桐蔭は2時間近くかかるのに「岬から通える学校」になってしまいました。
ラグビー部は過去5回花園に出場している名門です。直近では2008年度ですが、われわれの記憶に新しいのは2006年度の正副キャプテンが岬OBという年でしたね。

         

学校からバスが出て選手達がやってくる専用グランドには「全国制覇」と「Now, we will do all for Toin」という今年のスローガンが掲げられています。
綾部監督にお話を伺いました。
●部員数は70名(24+23+23とバランスが取れています)
●コーチは松井さん、明神さん、萬波さんという体制
●年間試合数は「100ぐらいかなぁ」
●チームの目標は全国制覇ですが、「ラグビーを通して心優しい、大きな人間を作る。自分一人で生きているのじゃない、支え合っていることを理解することが大切」 とおっしゃっていました。
●メンバーに渡している紙を見せて頂くと、具体的にいろんなことが書かれていました。ごく一部を抜粋させてもらいますと

絆(チームワーク)
(1)自分自身がラグビーを楽しめるのも"チーム"のおかげ、そのチームに傷を付けるような行動は絶対にしてはならない
(2)大一番(土壇場)での勝負を決めるのも、チームワークである。
(3)Come together as a teamの精神を持つ
(4)試合や練習でうまく行動が起こせない仲間に対して必ず全員で言葉を掛ける
(5)自分の努力が仲間を助ける。仲間の努力が自分の力へと変わる。
最後に『日本一のラグビー部を目指して!!!』と書かれていました。
●以前は豪州合宿をしていましたが、今はNZ合宿に切り替えています。これは2年に一度修学旅行にタイアップして行くものです。

日々の練習は2時間半ぐらい。特にシーズン前の今の時期は筋トレと普通の練習を1日おきにやっています。
シーズンに入っても3日に1回は筋トレだそうです。これは怪我に負けない身体を作るところにポイントが置かれていて、この日も体幹トレーニングをたくさんやっていました。(一つ上の写真)

今シーズンの大阪桐蔭は春の高校総体で仰星をくだし、決勝で朝高に敗れて大阪2位となり、秋の花園予選に向け好シードを得ました。しかし、「それは関係ない。大阪一でないと全国制覇はできない。」と力強いお言葉でした。

以上、全国制覇の本気度が十分伝わってきたインタビューでした!

写真右
左が綾部監督、真ん中が23期人見、右が23期岡田、二人とも3年生になりました。やはりごつい身体になっています。